2000年9月の調査「ビジネスマン・OLのマネー事情調査」

 
調査内容ビジネスマンやOLのこづかいの状況、また貯蓄の状況について調査。
調査対象 福井市とその近郊の企業に勤務する男女250名
調査日 平成12年8月7日〜21日
調査方法郵送にて配布、返送
回答者数男性計: 64名、女性86名 (計150名)
回答者の平均年齢34.4 歳
回答者の内訳
(単位:人)
18-24歳25-29歳30歳代40歳代
50歳代
60歳代
既婚男性
0
6
13
15
6
1
41
未婚男性
7
6
4
0
0
0
17
既婚女性
0
8
16
14
6
0
44
未婚女性
15
15
9
1
0
0
40
性別または結婚不明
1
3
1
1
1
0
7
小計
23
38
43
31
13
1
149
 年齢不明1名  合計150名





1.お金全般について


 現在、倹約を意識「している」としたのは、全体の77.3%(「非常に意識」16.0%、「やや意識」61.3%)。「あまり意識していない」との回答は20.7%だったが、「全く意識していない」としたのは1.3%にとどまった。

 

 また財テクに自信があるかとの問いに13.4%が「自信がある」としたが、86.0%が「自信がない」とした。回答者の属性でみると、最も「自信がある」としたのが多かったのが既婚男性で21.9%。最も少なかったのが未婚男性で5.9%。


 
 また、他人とお金に関する情報交換を行っているかということについて、「よく情報交換している」としたのはわずか2.0%。「家族や親しい友人と話している」としたのが35.3%。「自分から話さないが聞かれれば話す」としたのが44.7%。逆に「家族ともお金のことは話さない」としたのが12.7%。回答者の属性別に見ると、男性より女性のほうがわりと積極的に情報交換しているようで、家族ともお金のことで話さないのは既婚男性が最も多かった。







2.小遣いについて


 ひと月の小遣いの金額はどのくらいかというと、「3〜5万円」が38.7%。「1〜3万円」が36.7%。「5〜7万円」が12.7%。特に既婚女性の小遣いの金額「1〜3万円」が65.9%と多いのが目立つ。また中では未婚女性が他の属性にくらべ小遣いの金額が高めといえる。



 何に小遣いを使っているかというと、「交際費」(56.0%)、「趣味のための出費」(50.7%)、「洋服等ファッション関連」(47.3%)、「お茶・飲食代」(45.3%)、「会社での昼食代」(33.3%)が主なもの。未婚女性の「交際費」、女性の「ファッション関連」「美容・化粧品代」「預貯金」、未婚者の「レジャー・遊興費」、未婚男性の「ガソリン・車関連」がそれぞれ多く特徴的。また既婚女性の「交通・通信費」が0%という結果も特徴といえる。


 
 現在の小遣いで足りているかどうかとの問いに「足りている」としたのは21.3%。「十分ではないがやりくりできる」としたのは49.3%。「今の金額ではやりとりできないことがある」としたのは19.3%、「全然足りない」は10.0%と、半数以上は今の小遣いの金額でやっていけるようだ。やりくりできないまたは足りないとした回答者が、あといくらくらいあれば足りるようになると考えているかというと、平均約2万8000円。
では小遣いが足りなくなってきたと感じるのはいつごろかというと、給料日の「1週間くらい前」32.7%、「10日くらい前」24.0%、「2週間くらい前」20.7%と、半数が給料日の1週間〜10日くらい前には不足を感じていることになる。




 
 そうなると、当然小遣いをさまざまな方法で倹約しようといていて、日常生活においては、「衝動買いはしない」59.3%、「できるだけ外食はしない」38.0%、「お金のかかる場所では遊ばない」28.7%、「ディスカウントショップやバーゲンを利用する」28.0%、「流行は追わない」24.7%…が主な方法。会社などにおいてはあまり倹約できるようなところがないのか、「特になにもしていない」との回答が最も多く、続いて「昼食は弁当にする」43.3%、「喫茶店はやめ缶ジュースで我慢」11.3%、「できるだけつきあい酒はしない」10.7%。…との結果。
 



 
 


3.貯金について


 現在お金をためているのは全体の64.0%。その目標金額は平均約820万円。
またお金を「ためている」とした64.0%の回答者のうち、73.6%がお金をためることが「好き」と回答した。未婚者より既婚者のほうが貯金好きなようだが、お金をためるのが「非常に好き」と回答したのが最も多かったのは未婚女性だった。逆に貯金が「すきじゃない」または「嫌い」としたのが最も多かったのは未婚男性。




 
 また貯金の目的はなにかというと、「特に理由はないが将来のため」としたのは53.3%で最も多かった。続いて「老後のため」25.7%、「教育費のため」21.0%、「旅行のため」17.1%、「車を買うため」、「結婚資金」各14.3%…などの結果となった。また「景気が悪く先行き不安だから」としたのは11.3%であった。回答者の属性別に見ると、既婚者は教育費と老後のための貯金が多く、未婚者は結婚資金と車購入のための貯金が多い。また女性は男性にくらべ旅行のための貯金が多いことも特徴といえる。老後のための貯金については、未婚男性が0%であるのに対し、まだ結婚していない未婚女性の18.2%がすでに視野に入れていることも興味深い。


 
 
 現在貯金している回答者が、どのようにしてお金をためているかというと、81.0%が「銀行預金」を利用しており、43.8%が「郵便貯金」を利用している。また「社内預金」24.8%、「各種保険」21.9%の利用もあった。「株式」や「投資信託」を利用しているのは、それぞれ10.5%ずつとなった。



 またお金のため方については、「積極的に資産運用を行い増やそうとする」(4.8%)より「コツコツ地道にためる」(78.1%)タイプの回答者が圧倒的に多かった。
また現在貯金をしていない回答者の理由として、「ためる余裕がない」46.8%、「ためたいが使ってしまう」25.5%、「お金は使ってこそ意味がある」14.9%…などとなった。




 





4.総括


  福井の一世帯あたり貯蓄現在高は全国2位と非常に高いが(94年総務庁統計局)、福井のビジネスマン・OLも小遣いは欲しいが貯金もしたいという状況の中で、何かと倹約に努めている様子が伺える。
小遣いが給料日の1週間前から10日前には不足してきても「十分ではないがやりくり」し、一方で特定の目的や必要に迫られているわけではないが「将来のため」に貯金をしている。
そのため方も、株式や投資信託で資産運用して増やそうとするよりも、「コツコツ地道にためる」ほうが断然多い。「好き」で貯金をしているという回答者が多いだけあって、少しづつ確実にお金がたまっていくことに貯金の楽しみを感じているからかもしれない。
福井の県民性として「堅実」ということがよくいわれるが、まさにその「堅実さ」の表れともいえる。



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