「購買動向調査」等調査結果について


目  的 

 最近の消費者の購買行動と、福井市内において主要な購買場所として選ばれている大型商業施設への来店者数や来店者の意識などを調査・分析することによって、福井市内で小売業を営む事業主に対して今後の経営戦略等に役立つ情報を提供することを目的とする。

調査内容

 @「購買動向調査」
 福井市内の事業所に勤務する男女及び通学する学生を対象に調査し、407名から回答を得た。

 A「商業施設来店者数調査」
 福井市内の主要大型商業施設6ヵ所の休日、平日の来店者数の実態を計測した。

 B「ショッピングセンターお買いものアンケート」
 商業施設への来店者に、近隣の中小小売店と大型店での買物に関する意識について1,098名から回答を得た。

調査結果の概要

(1)「購買動向調査」より

 @品目別の主要購買施設
購買商品の品目別にみた主要購買施設について、紳士服、家具、家電製品は「郊外の大型専門店」が、婦人服、靴・バック、時計・貴金属などファッション性の高い商品は「百貨店」や「福井駅前の商店街」が、食料品は「ショッピングセンター等」、「近所のお店」が選ばれている。

 A品目別のお店選びのポイント
購買の際にお店を選ぶポイントは、衣料品や靴・バック等のファッション性の高い商品は「豊富な品揃え」が重視され、「価格」は二次的なものとなっている。また、食料品や日用雑貨等の購買頻度の高い商品は「低価格」や「近い」ことに加えて「止めやすい駐車場」があることが大きなカギになっている。

B大型店に不足している業種や商品
  衣類、紳士服、婦人服、靴・バックなどファッション性の高い商品が多く、レストランなどの飲食部門の充実も求められている。

 C中心市街地の活性化策と欲しい業種
   中心市街地の活性化策として「駐車場の整備」と「営業時間の延長」が早急に求められ、「地下街」や「駅ビル」の建設、「大型店の誘致」への期待も高くなっている。また、中心商店街には「ヤングファッション衣料」や「レストラン」の充実を求める声が強い。

 D中小小売店に今後期待するサービス
   中小小売店への不満では「駐車場」と「品揃え」が高く、今後のサービスでは、顧客ニーズに対応した「品揃えの充実」と「価格の割引」が求められ、「駐車場確保」に加え「営業時間延長」等の期待も高くなっている。

(2)「商業施設来店客数調査」より

@ 来店客数の変化
  平日の来店客数では、どの施設も5,000人前後と大きな差はないが、休日には最大6,000人の差が発生し、また商業施設毎に来店の特徴が表れた。

(3)「ショッピングセンターお買いものアンケート」より

@ 大型商業施設への来店範囲
 主要大型商業施設の福井市内からの来店は全体の2/3で、近隣の坂井郡、武生市、鯖江市、吉田郡、勝山市からの流入が1/4を占めている。
 また、福井市内からの集客では「2km以内」が半数を下回り、市内在住者の購買行動範囲は、福井市全域に広がっている。
 所要時間の平均では、車や自転車で20分、徒歩で10分が目安に。

A 近所のお店の良い点
  ショッピングセンターと比べた近所のお店の良い点では、「近い」以外の利点は少なく、「接客応対」や「アフターサービス」の良さは評価されているが、「品揃え」の不足で魅力を失っている。

(4)今後の商店街、商店の対応

  今回の調査では、各ショッピングセンターの特徴や弱点、また、そこで買物をする消費者の意識について探った。
  業種及び所在地によって中小小売店の経営戦略のポイントは変わるが、基本的には「顧客ニーズの的確な把握とそれに対応した品揃えの充実」が求められており、ターゲットを絞った特徴あるお店づくりが必要である。



購買動向調査トップへ